本の場:●本の場● 山崎曜 YAMAZAKI YO 手工製本家 メディアとして主役を降りて久しい「本」を、今までとは別の、美や造形として輝かせて、新たな「もの」として存在させたい。

溝あき、この悩ましきもの

 

 

実は、製本教室をはじめた12年前、私はばりばりの綴じ付け表紙(いわゆるルリユール、です)のやり方しか(ほぼ)知りませんでした。2年間は師匠宅で布装(中身は枠を印刷した、いわばノート)のそれを教えていました。でも、これってどう使うの?ということが気になります。技術をおぼえたのはいいけど、使いどころがないものをどうして教え続けることができるのか?わからないまま教室を実家に移したのが10年前。何を教えたらいいのかわからないので、「生徒さんが教えて欲しいものを教えられる」教室をやればいいんだ!と開きなおりました。そのためには様々なやりかたを知らねばなりません。ところが簡単だろうとたかを括っていたハードカバーの角背すらろくに理解できていない自分に気付いたのです。仕方がないのでいちいち試作を作っていくことにしました。いろいろな教科書を見てその寸法で作ってみました。たとえば角背の場合の表紙は、2ミリくらいの厚さのボール紙を使った場合、天地方向は中身にサイズにちり(3ミリ)2つ分の6ミリを加えます。問題は左右の寸法で、溝あき9ミリの場合、中身の左右引く2ミリ。写真左が貼り終わった角背の表紙で背の両側にあるところが「溝あき」です。右はひっくりかえして表からみたとこ。

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2007年2月23日 本の場 |

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