本の場:●本の場● 山崎曜 YAMAZAKI YO 手工製本家 メディアとして主役を降りて久しい「本」を、今までとは別の、美や造形として輝かせて、新たな「もの」として存在させたい。

なかなか進まず

 
依頼されてやってる製本の、表紙の、タイトルなどの装飾の位置決めが思うように決まらない。
全て布装なのでプリントゴッコで平(ひら=表紙)には装飾としてタイトルを入れ、背は鉛の活字で革に押してモザイクの予定なのだが、踏ん切りがつかない。
すいすいと流れなくなると、すぐこれだ。
 
こうなってくると、悪いものが頭にとりついてくる。「いつもやってなきゃ、できるわけないじゃん。」とかの自分のささやき。たぶん、そのささやきをよけるためにいつもやる必要があるんだろう。でも、いつもやるのがいやで、自律できないのがこまる。自分の弱さと、どう向かい合うの?
 
まあ、いいや。完成するときはするんだから。
落ち葉焚き、なんかでなかなか火が起きないで、ぶすぶすしてるのも楽しいよ。
 
村上春樹「羊をめぐる冒険」読み終わる。読んだことあったかも、と思いながら、読み終わったときには読んでないな、と思った。そうか、こいつ死んじゃうって話だったんだ、死んでないのか?と思ったり。すごく一生懸命読んではいないから、それとも、文というものの性質かもしれないけど、盲人が象をなでる、みたいな感じ。書かれている世界が、自分と馴染みがない(「象」を知らない状態)だから、1つ1つのしわはわかるけど、つかめないもどかしさ。
彼や彼女がなぜ「泣いた」のかは、説明されない。わかるような、わかんないような感情で埋められていて、もどかしい。だけど、読んでいく推進力は維持されている(つまり面白い)。
 
文字が頭に入ってくる生活。
いろいろ読みたいものが広がってこまる。
 
 

2008年9月16日 本の場 |

コメントする




メニュー

アーカイブ