本の場:●本の場● 山崎曜 YAMAZAKI YO 手工製本家 メディアとして主役を降りて久しい「本」を、今までとは別の、美や造形として輝かせて、新たな「もの」として存在させたい。

言葉にする


教室の間、随分しゃべる。かなり面白い。3人の生徒さんと私、というのが、レギュラーな状態。うちに来る人たちはとても個性的。こんなことしてる人なんだ、とか、こういうふうに考えるんだ、とか発見がいつもある。
そういう個性的な人たちに選択されてるうちの教室はとてもありがたい、と思っている。
(でも本当は人間全員が個性的で、単にそれを出せるか出せないかって違いだけのような気もする。)

言葉、って何だろう。しゃべるのは、現場で使う言葉。
一方、書き留める、というのもとても大事だと近頃改めて思う。
製本の方法を憶えるのはなかなか一筋縄ではいかない。
なのでメモしてください、って最近言うようになった。

決まった形のものを作る、っていうことをあんまりやらないのがうちの教室。
決まった形のものを作るトレーニングをしても、そのことが使える場面はあまり実際にはない。と、いうか「こんな風なのが作りたいなー」っていうのは売ってないものだし、究極のオーダーでもしない限り、存在しない。しかもオーダーしようとしても、そのヴィジョンが完全に頭の中にあるわけではない。
なので、しゃべったり、手を動かしたりして、自分で探ることになる。探っているうちに方法が見つかってくる。それが一番面白いことなんだと思う。
そういうことを繰り返してきて、私の引き出しも随分増えた。結果として本も出版できた。

教室でやってることっていうのは、製本の方法を憶えることなんだろうけど、もうちょっと高級っていうか、いいこと、のような気もする。つまり、アイデアを練ったり、実際に形にしたりを、考えること。
そこに、言葉がとても関わってくる。

2009年4月27日 本の場 |

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