本の場:●本の場● 山崎曜 YAMAZAKI YO 手工製本家 メディアとして主役を降りて久しい「本」を、今までとは別の、美や造形として輝かせて、新たな「もの」として存在させたい。

山崎曜 プロフィール

 
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本が好き。と言ってもいろいろです。

今、あまりに製本を作りすぎて、結果、「本」が好きなのか工作が好きなのかなんなのかわからなくなった私です。

確かに、子供の時、とても本が好きだと思っていた記憶があります。不思議なお話。美しい挿絵。一つの別世界がその中に確かにあると感じて、「本」って凄いな、と思いました。そして「そこ」こそが自分の生きる場所だ!と幼いこころで思いました。

文を書くことよりは、絵を描くこと。絵を描くことよりはものを作ること、と年を経るにつれて、観念的なところから実体的なところへと進んでいきました。いろいろな材料の性質を知り、その特質を生かして、構造をもった何かを作るのがとても楽しく思った大学の時。そこには実物にしかない遊びがいっぱいです。この大学時代に作ったのが、おしりの形をした『どんぐり』という絵本です。すごく面白くって「これの作家になろう!」って内心密かに思いました。しかし勤めた小さな出版社ではそれに類することはもちろんできず、ルリユール(フランスの工芸製本)方面へ舵をきることに。そして、私にとっての西洋文化の象徴である「ルリユール」を飲み込んでこなすのに20年かかったことになります。(余談ですけど、日本人にとっては本来異物でありながら生活の中に普通に取り入れられているヨーロッパの文化をどう飲み込んでどうこなすかが、一つのテーマのような気がします。)

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今は自分の手が何か美しいものを生み出す可能性をもったものと感じています。その一方で「ばっぽん君」というキャラを思いついて、「面白さ」から始まったことが、再びそこへ回帰したな、とも感じています。

さあ、これからどこ行く?

いずれにせよ、いつも「美しさ」と「面白さ」の間をゆらゆらしながら生きていきたいです。
 

 

 山崎曜 YAMAZAKI YO 手工製本家 
 
1962 東京生まれ。
1986 東京芸術大学デザイン科卒、
1988 同大学大学院修士課程修了。
1988-90 メルヘン社で編集、レイアウトなど
1989-90 池袋西武コミュニティーカレッジルリユール工房入門コース受講
1990-92 指月社、大家利夫氏の元で、工芸製本の技術を修得
1995-97 指月社に間借りして「手で作る本の教室」を開設
1997-   「手で作る本の教室」を実家に移して開始。
1999 イタリアの製本コンクールで100人の製本家に選ばれる
2000 初個展「飛ぶ本」(すどう美術館)
2001-   3年ごとに「手で作る本の教室展」(世田谷美術館区民ギャラリー他)
2004 個展「オーダーメイドの本」手工製本人山崎曜の機能(アートスペースK)
2006   『手で作る本』(文化出版局)刊行
2006 個展「手で作る可能性」『手で作る本』出版記念展(美篶堂ギャラリー)
2007 ワークショップ+個展「日々製本」(NUNO WORKS)
2008 『もっと自由に!手で作る本と箱』  (文化出版局)刊行
2008 個展「抜本的」『もっと自由に!手で作る本と箱』出版記念展(美篶堂ギャラリー)